オーバーアンダーとは、試合の合計得点や特定の統計データが、ブックメーカーが設定した予測値を上回る（オーバー）か下回る（アンダー）かを予測してベットする方式のことです。
このベット方式は、試合の勝敗を予測するのではなく、ゲームの総合的なスコアやパフォーマンスを基にベットを行うため、特に試合展開が予想しにくい競技でも比較的取り組みやすいのが特徴です。
例えば、サッカーの試合でブックメーカーが「合計得点2.5」と設定した場合、試合の得点合計が3点以上であれば「オーバー」、2点以下であれば「アンダー」となるわけです。
プレイヤーは、この設定に基づいてどちらにベットするかを選択します。この形式は、試合全体の流れや戦術を考慮に入れる必要があるため、単純な勝敗予想よりも戦略的なベットを楽しめることが魅力です。
また、オーバーアンダーは得点に限らず、さまざまな統計データに基づいて行われることもあります。例えば、バスケットボールではリバウンドやアシスト数、アメリカンフットボールではヤード数やタッチダウン数など、競技ごとに異なる要素を対象にすることが可能です。特定の試合の予想が難しい場合でも、試合の内容に集中してベットを楽しむことができるため、多くのプレイヤーに支持されています。
オーバーアンダーは特にサッカーとの相性が良いと言われています。サッカーの試合は他のスポーツと比べて得点が少ないため、得点予測が非常に重要となります。サッカーでは通常「2.5ゴール」や「3.5ゴール」などのラインが設定され、それを基に試合の流れを読むことが求められます。
多くの試合で点差が大きく開かないこともあり、どちらのチームが勝つかを予測するよりも、合計得点のオーバーアンダーを予測する方が戦略的に優れたアプローチとなることがあります。
サッカーでは、チームの攻撃力や守備力、また試合の重要性が得点に大きな影響を与えます。たとえば、攻撃型のチーム同士が対戦する場合、オーバーのベットが適していることが多く、逆に守備型のチームが対戦する場合、アンダーのベットが有利になることが考えられます。試合前の分析をしっかり行うことで、オーバーアンダーを有効に活用できるのがサッカーの魅力です。
さらに、サッカーのリーグや大会ごとに得点傾向が異なるため、特定のリーグでのオーバーアンダー予測に特化するプレイヤーも少なくありません。例えば、プレミアリーグでは得点が比較的多い試合が多く見られる一方、セリエAやリーグアンなどでは守備が重視される試合が多いです。このように、サッカーはオーバーアンダーの相性が良く、ベット戦略の幅が広がるスポーツと言えます。
一方で、野球はオーバーアンダーとの相性があまり良くないスポーツとして知られています。その理由の一つは、試合展開が予測しにくく、得点のばらつきが大きい点です。野球では、一試合で大量得点が入ることもあれば、投手戦で低得点に終わることもあり、その得点予測が非常に難しいことがあります。特に、9回まで進行している試合でも、延長戦に突入すると得点が予測を大きく超えることがあり、オーバーアンダーの予測が外れやすいという側面があります。
また、野球は試合のペースが他のスポーツに比べて遅く、1点1点の重要性が非常に高いため、点が入りにくい試合では得点がほとんど動かないこともあります。特に優れた投手が登板する試合では、両チームの打者が得点を上げられず、試合全体が予測不可能な状況に陥ることがあるため、オーバーアンダーの予測が難しくなることがあります。
さらに、野球は得点が「ホームラン」や「満塁」などの一発勝負的な要素に依存するため、一度に大量の得点が入ることも珍しくありません。これにより、ゲーム展開が一気に変わることがあり、オーバーアンダーでは予測を立てにくいと言えます。このため、野球は他のスポーツに比べてオーバーアンダーとの相性が良くないとされています。